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取り壊し前建物で絵画プロジェクト - 大阪日日新聞 - 大阪日日新聞

大阪ニュース

2020年7月16日

 アート関連事業を手掛ける大阪の企業が、取り壊し前の建築物にさまざまな人を募って絵を描くプロジェクトを繰り広げている。役目を終えた建物を鮮やかに彩り、ねぎらいの“儀式”にするとともに、描き手の創造力を開放する場として展開。決められた枠がなく、自由に描く体験を通して「新たな気付きを得たり、生み出す楽しみを知ってほしい」と思いを込めている。

元保育所の壁を使って仕上げた絵画=5月、箕面市内

 解体前の建物に着目したアートプロジェクトは、2014年から「ソラノミ」(箕面市)がスタートした。井上恭子代表が大阪芸術大の学生時代、阪神大震災で被災して使えなくなった建物の取り壊し前に、そこで絵を描く取り組みに参加したのが、原体験となっている。

 場所や方法にとらわれず、壁やドアに自由に描く初めての体験。「純粋な楽しさに気付いた」と振り返る。楽しさの中で、偶然の産物でより美しい表現ができたり、ものの見方が変わるときもあるという。

 作品として残る場合には、「うまく描かないと」と構えることもあるが、取り壊してなくなるからこそ思い切り描ける良さがあるとの考えだ。

 多くの人に同様の体験をしてもらおうと、初めて取り組んだ大阪市内の文化住宅では、大人から子どもまで約30人が参加。小学生が、格子状のすりガラスの一枚一枚に色を塗り、ステンドグラスのようにして目を引いた。場所を提供した不動産事業者からは、孤独死もあったが、浄化された気持ちになったとの感想が寄せられたという。

 取り組みの幅は回を追うごとに広がり、17年の第3回では、箕面市の取り壊し前のビルで、市立小学校の児童が授業の一環で参加した。今年5月の元保育所での催しは、新型コロナウイルス感染防止対策のため大人数ではできなかったが、プロジェクトに賛同するアーティストらが加わり、一面に感性豊かな作品が広がった。

 人の名前を擬人化して、絵を描く活動をしている今元富記子さんは「好きなものを、伸び伸びと描くのはとても楽しかった。保育所に通っていた子どもたちを思うと想像力が広がった」と喜んでいた。

 プロジェクトについて、井上代表は「建物を送る際の“儀式”として広まればうれしい。描き手の想像力と創造力を呼び覚ましていきたい」と今後の普及に意欲を示している。

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