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グリーンランドで3カ月の実験へ…… デンマークの2人の宇宙建築家が作る"月の住まい"とは - Business Insider Japan

グリーンランド

SAGA Space Architects

  • デンマークのある建築事務所は「月に住むには何が必要か?」をテーマに、"月の住まい"の試作品を作っている。
  • この秋、2人の建築家がシミュレーションのために3カ月間、この試作品で生活するという。
  • シミュレーションは、2人が月に最も条件が近いと考えるグリーンランド北部で行われる予定だ。

デンマークでは2人の宇宙建築家が将来、月で使用できるかもしれない"ある試作品"を作っている。

セバスチャン・アリストテリス(Sebastian Aristotelis)氏とカール・ヨハン・ソレンソン(Karl-Johan Sorenson)氏はともにデンマーク王立芸術アカデミー建築学校と国際宇宙大学で学び、"火星の住まい"の試作品で賞を獲得した。2人の事務所「SAGA」は現在、宇宙と「テラテック」に力を注いでいて、宇宙を人間の住める場所にしようとしている。

彼らの試作品がどのようなものか、見ていこう。


チームは2019年5月から12月を試作品の企画、設計に費やした。

試作品

SAGA Space Architects

2020年1月から6月までは試作品の製作に取り組むとともに、実験の計画を進めている。

アイデア

SAGA Space Architects

彼らは日本の"折り紙"に使われているテクニックを折り畳み式のパネルに取り入れるべく研究している。

パネル

SAGA Space Architects

"折り紙"デザインの特に難しいところは、薄い紙から分厚い資材に置き換えるところだ。

研究

SAGA Space Architects

だが、折り畳むことで、一般的な輸送用コンテナやロケットに積むことができる。

折り畳みのプロセス

SAGA Space Architects

コンパクトなこの"住まい"の体積は、広げると5.6倍になる。

研究

SAGA Space Architects

内部についても、長期にわたってスペースを区切っておくためのさまざまな課題にチームは取り組んでいる。

内側

SAGA Space Architects

小さくても、内部は"寝室"や"書斎"など普段通りの生活を送るためのスペースに分けられている。

デザイン

SAGA Space Architects

どんな形が最も適しているか、検討と実験も重ねてきた。

上から見た図

SAGA Space Architects

また、睡眠パターンを維持するため、概日リズムを利用する。1日を通じて天井の色をゆっくり変えていくことで、この"住まい"で生活する人のからだに今が朝なのか、夜なのか、教えるという。

模型

SAGA Space Architects

垂直農法を取り入れるなど、スペースを有効活用する。

デザイン

SAGA Space Architects

天気シミュレーターも開発中で、いつか宇宙飛行士が嵐や虹を見られる日が来るかもしれない。

外観

SAGA Space Architects

藻が燃料のバイオリアクターも導入している。

中の様子

SAGA Space Architects

「未来の宇宙旅行で、藻は重要な役割を果たすだろうとわたしたちは考えています」と2人はBusiness Insiderに語った。

建築家

SAGA Space Architects

彼らはまた、人工知能(AI)を使って必要なメンテナンスを予測し、3Dプリンターで交換用の部品を作る「デジタル・ツイン」を開発した。

アイデア

SAGA Space Architects

デザインの多くは、過去のプロジェクトを活用している。

図

SAGA Space Architects

バラバラにできる設計というアイデアは、過去の"火星の住まい"プロジェクトまで遡る……

組み立て作業

SAGA Space Architects

……重力シミュレーターを使った研究も同じだ。これはデザイナーが異なる重力レベルに合わせて、理想的な階段の角度を知る助けになる。

実験

SAGA Space Architects

2人は「外見はタンクのようで、中は家のような」ものを思い描いていたという。

イメージ

SAGA Space Architects

内部はデンマークらしい居心地の良いデザインになっているが、外側はグリーンランド…… そして最終的には月面の過酷な気候に耐えられなければならない。

荒天

SAGA Space Architects

外側に取り付けたソーラーパネルは、グリーンランドでも月でも、最も効率よくこの"住まい"に電気を供給する方法だ。

ソーラーパネル

SAGA Space Architects

重く分厚い断熱材も、最低気温マイナス40度、最大風速90キロメートル/時という環境にとっては重要だ。

断熱材

SAGA Space Architects

隕石にも耐えなければならない。

外側

SAGA Space Architects

……グリーンランドでは、体重約640キロのシロクマにも。

シロクマ

Reuters/Mathieu Belanger

建築家の2人がグリーンランド北部を実験の場に選んだのは、地球上で最もその見た目や条件が月面に似ていたからだ。

グリーンランド

Sean Gallup / Getty

ほとんど草木のない、単調な景色は月とよく似ている。

グリーンランド

Lucas Jackson / Reuters

グリーンランド北部では、宇宙飛行士は人里離れた、厳しい気候条件の下にいるふりをする必要はない。それが現実だからだ。

グリーンランド

Associated Press

そして、月と同じく、グリーンランドには一般的な昼夜のサイクルがない。

グリーンランド

Google

この実験のカギは、月のミッションで生じる本物のストレスを模倣することだという。「月での生活がからだと心にどのような影響を及ぼすか、きちんと理解するためには、北極圏の北で厳しい現実を生き抜く大変さを知る必要がある」

建築家

SAGA Space Architects

チームはこの夏に"住まい"を建て、9月から3カ月にわたる調査を始める計画だ。

住まい

SAGA Space Architects

[原文:2 architects are building a habitat to live on the moon. They're going into total isolation in Greenland for 3 months to test it.

(翻訳、編集:山口佳美)

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May 23, 2020 at 01:15PM
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