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党本部建物や別荘、墓地…非武装地帯周辺に残る朝鮮戦争の遺物:時事ドットコム - 時事通信

2020年06月29日13時11分

【高城AFP=時事】朝鮮労働党の地域本部、別荘、墓地──朝鮮戦争開戦から70年たった今も非武装地帯(DMZ)周辺に残る遺物の数々は、この戦争が今も休戦状態であることを思い出させる。(写真は韓国北東部沿岸の高城郡に位置する「花津浦の城」と呼ばれる、金日成国家主席が夏の別荘として使用していた建物)
 DMZの東端から数キロ離れた韓国北東部沿岸の高城郡花津浦海岸の白い砂浜を見下ろす崖に、石造りの小さな家が立っている。
 この地は、朝鮮戦争以前は北朝鮮の領土だった。小さな家は北朝鮮の現最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の祖父で建国の父、金日成(キム・イルソン)国家主席が別荘として使っていた。
 現在は博物館となっている別荘に続く石造りの階段の脇には、1948年に撮影された色あせたモノクロ写真が張ってある。そこに写る5人の子どもの1人は、金国家主席の後継者で、金委員長の父である金正日(キム・ジョンイル)総書記だ。
 現在は韓国・江原道に属する高城は、米国とソビエト連邦が朝鮮半島を分割した38度線の北側に位置する。
 山に囲まれた平和な農村、亥安面は最も激しい戦いが繰り広げられた場所の一つで、地形がカクテルグラスに似ているとして米国の従軍記者から「パンチボウル」と呼ばれた。
 「韓国軍と国連軍は北側に進むため、われわれの村を越えて行かなければいけなかった」と、ガイドをする村民のリ・ビョンドゥクさんは説明した。
 亥安面で生まれ育ったリさんは、この村はプロパガンダに利用されたと語る。1970年代に韓国政府は、住宅2戸を1戸にまとめ大きく見せようとする政策を推進したが、このようにしてまとめられた住宅はすべて北側に向けて建てられたという。

■体験した人にしか分からない痛み
 38度線から北に60キロの位置にある鉄原郡も、朝鮮戦争の休戦後に韓国側に組み込まれた場所だ。
 軍の検問所に至るほぼ無人の道路には、かつては朝鮮労働党の地域本部だった3階建てのコンクリート建造物の骨組みが残っている。
 「私たちがいま立っている場所は、かつては北朝鮮だった」とガイドのキム・ヨンソンさんは言った。
、祿州市郊外には、祖国に二度と帰ることができなかった数百人の北朝鮮兵が眠る墓地がある。ここは韓国で唯一、敵国の戦闘員を埋葬している場所だ。
 花こう岩でできた墓石にはそこに眠る人数が刻まれているが、名前は一握りしかない。
 DMZ上にある板門店には、韓国、北朝鮮それぞれの側に青い小屋が向かい合って立っている。
 DMZの西端にある、北朝鮮から5キロも離れていない喬桐島は、有刺鉄線が張られた壁に囲まれている。
 理髪師のジ・グァンシクさんは13歳の時、戦争のただ中に、北朝鮮の故郷の村から逃れてきた。
 家族が木製の舟で岸をわたるのに「30分もかからなかった」とジさんはAFPに語った。喬桐島から故郷の村が見えるが、70年近く帰ることはできていない。82歳になった今も、故郷の村に戻れる日を心待ちにしている。
 「この痛みが分かるのは、同じ体験をした人だけだ」 【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕

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June 29, 2020 at 11:11AM
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