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建築家・青木淳が語る〈ロロ・ピアーナ銀座店〉のデザイン。 - カーサ ブルータス

世界最高峰の生地を用いた製品作りで知られるイタリアのラグジュアリーブランド、ロロ・ピアーナ。銀座に誕生する新たな旗艦店のファサードデザインを手がけるのは、建築家の青木淳だ。ブランドビルが立ち並ぶ銀座の街並みの中、空に向かってうねりを見せる細く長いファサードは、控えめながら特殊な輝きを放つ。デザインについて青木に聞いた。

ーーロロ・ピアーナというブランドの特徴は何だと考えますか?

製品に触れてまず印象的だったのは、ビキューナやベビーカシミヤといったとても貴重な素材の触感でした。非常に滑らかで、素肌に触れてもチクチクしない、これまで体験したことのないものでした。建物であれ洋服であれ、デザインは普通、視覚に訴えるものですが、ロロ・ピアーナの場合は触覚という、違う感覚に訴えるのが面白い。とはいえ、ファサードをデザインするわけですから、物的に、視覚的に表現しなければなりません。触覚を視覚で表現するという、いつもとは異なる課題が与えられた気がして、とてもチャレンジングな試みだと思いましたね。

ーー生地の触感から抱いた印象は?

温かみがあるのだけれどシャープで、視覚的に表現するならば光沢に近いと思いました。ブランドのアイコニックな色であるクンメルも、煉瓦色なので温かく重みがあるのだけれど、生地に触れるとツルッとしています。本来共存しそうにない要素が、ロロ・ピアーナでは共存し得るのです。

ーーそうした特徴をどのようにファサードで表現したのでしょう?

一枚の布が風になびいているイメージが思い浮かびました。造形的にはわかりやすいものでありながら、どういうテクスチャーで作るかが悩ましかったですね。見た目は凛としてシンプルで、あまり派手なそぶりをせず素直にただあるのだけれど、そのあり方に、光沢感や温かさが欲しい。最終的には、ルーバーのファサードにして、ルーバーの側面に色を塗り、下の方はクンメル色で、上に向かって白くしてゆきました。空に溶け込んでいけばと思ったのです。ルーバーはすべて同じ角度の二等辺三角形にしていて、3度ずつ設置する角度を変え、また正面に当たる部分はステンレスミラーを張っています。ミラーなので、日中は前に建つ建物や空が映ります。

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June 05, 2020 at 04:15PM
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