語る：「自然と建築をつなぎたい」 植物を建物に取り込む設計で知られる建築家 藤森照信さん - 毎日新聞

　＜文化の森　Ｂｕｎｋａ　ｎｏ　ｍｏｒｉ＞

　タンポポを屋根に咲かせたり、てっぺんに一本松を生やしたり。植物を建物に取り込む設計で知られる藤森照信さん。建築史の専門家が自ら設計を手がけるようになって間もなく３０年がたつ。その仕事を総覧する作品集が刊行され、節目の時を迎えた。誰にもまねできない、あたたかさと力強さが同居するユニークな建物は、どのようにして生まれるのか。幼少期の記憶から、思い描くこれからのプランまで、語ってもらった。

――藤森さんのふるさとはどのような場所でしたか。

　扇状地に約７０戸が住む長野県宮川村（現・茅野市）の小さな集落でした。諏訪大社（同県諏訪市）の神体山といわれる守屋山のふもと。近くの丘から諏訪湖が見えました。生家は江戸時代に建てられたかやぶき屋根でした。すすけたはりにかけてもらったブランコから天井を見上げると、明かり取りの光を受けて炭の粒子がキラキラ光っていました。

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August 09, 2020 at 12:01AM
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